公営住宅の家賃減額・減免制度とはどのようなものですか?

公営住宅の家賃減額・減免制度とはどのようなものですか?

県営住宅や市営住宅などの公営住宅には、著しく収入が低い世帯や、入居後の急病やリストラによる失業、主に家計を担っていた方の死亡等により、家賃の支払いが困難になった場合、基準に該当すれば、家賃の減免・減額を受けることができる制度があります。
少ない年金のみで生計を立てている高齢者も、制度の対象となる場合があります。

家賃の減免・減額を受けるためには、入居者からの申請が必要です。
資格要件にあてはまる場合、所定の申請書に必要書類(詳細は下記参照)を添付し、提出して申し込みます。

ただし、家賃等の滞納がある場合や、収入申告が未申告の場合、減免を受けられませんので注意しましょう。

 

主な対象者  ※自治体によって多少異なります

減免・減額の対象となるのは、主に下記の方々です。
大抵の場合、「一般減免(低所得減免)」と「特別減免(福祉減免)」の2つがあり、これらは併用ができません。「一般減免」は生活保護者や著しく収入が低い方が該当します。「特別減免」は、ひとり親世帯や障がい者世帯、高齢者世帯(単身高齢者は制度の対象外となっている場合もあります)などです。

 

【一般減免】
・生活保護世帯
・著しく収入が低い世帯(所得月額が一定額以下の世帯)

【特別減免】
・母子、父子世帯
・高齢者世帯
・障がい者世帯
・戦傷病者世帯
・原爆被爆者世帯
・被災者世帯

 

主な適用要件 ※自治体によって多少異なります

1.減免申請者は、名義人であること。
2.家賃や駐車場使用料に滞納がないこと。公営住宅や共同施設にかかる損害賠償金がないこと。
3.世帯の総収入が、支出基準額を下回る世帯であること。

 

減免率

原則として減免率は対象者ごとに定められ、対象者はもちろんのこと、比率も自治体ごとに異なります。

 

■ 減免期間

自治体ごとに、一定の期間を定めています。
減免期間は通常、対象世帯もしくは減免理由に応じて決定され、必要に応じて更新されます。ただし、期間内に減免理由が消滅した場合、状況に応じて減免期間が改められる可能性があります。

 

申請に必要な書類 ※自治体によって多少異なります

原則として、「家賃減額申請書」に申請理由に沿った書類を添付して申し込みます。
具体的には、下記のようなものです。

給与等の収入の場合 源泉徴収票、給与支払い証など
年金、恩給等の収入の場合 年金決定通知書又は年金額改定通知書、年金恩給等送金通知書等の写しなど
事業収入の場合 確定申告書など
その他の収入の場合 児童扶養手当等の写し、仕送りなど
失業中の場合 退職証明書、雇用保険受給資格者証の写しなど
生活保護受給中の場合 生活保護受給者証の写しなど
病気療養で要する費用により生計が困難な場合 医師の診断書、療養に要する費用の領収書など

添付書類をはじめ、詳細については、管轄の自治体にお問い合わせください。

その他のQ&A

 

条件が合わずに入居できない場合は・・・

世帯所得が15万8千円(月額)を超過するなどの理由で入居条件を満たせず、市営住宅・県営住宅の申込みができない場合は、各都道府県や市区町村の「公社賃貸住宅」や「セーフティネット住宅」、「UR賃貸住宅」といった公的賃貸住宅の利用を検討してみましょう。
詳細は各団体にお問い合わせください。

公社賃貸住宅

公社賃貸住宅とは、国や地方自治体の出資によって設立された法人「地方住宅供給公社(略称:JKK)」が所有・管理している賃貸住宅を指します。
地方住宅供給公社の数は、2020年4月時点で、全国に37公社(都道府県:29公社、政令指定都市:8公社)となっています。
東京都の「東京都住宅供給公社」や、神奈川県の「神奈川県住宅供給公社」もその1つです。
公社賃貸住宅の大きな特徴として、
・礼金や仲介手数料が発生しないため、入居時の初期費用を抑えることができる
・18歳未満の子供がいる家庭や、高齢の方がいる家庭などは、優先的に申し込みが可能
という点が挙げられます。
全国の住宅供給公社一覧

セーフティネット住宅

住宅セーフティネット制度(最低限の安全を保障する社会的制度)の一環として経済的に困窮されている方をはじめ、高齢者や障碍者、子育て世帯、外国人、災害被災者など住宅にお困りの方々を対象に、安全かつ良質な住まいとして登録された住宅(セーフティネット住宅)を指します。
住宅確保要配慮者であっても入居を拒まれることはありません。
家賃や保証料の減免・補助が受けられる場合もあります。
セーフティネット住宅情報システム

UR都市機構

UR都市機構が都市公団から受け継いだ、全国約71万戸の賃貸住宅です。
UR賃貸住宅は新築を除き、多くの場合空きがある限り、無抽選・先着順受付で入居が可能です。
保証人だけではなく、礼金、手数料、更新料も不要で、割引制度も充実しています。
ワンルームタイプからファミリー向けまで、間取りの豊富さや広さも魅力の1つです。
UR賃貸住宅

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