市営住宅と県営住宅の違いは何ですか?

市営住宅と県営住宅の違いは何ですか?

県営住宅は「都道府県」が貸主であるのに対し、市営住宅(町営・村営住宅)は「市町村」が貸主です。いずれも住宅に困っている低所得者向けの賃貸住宅を指し、県営住宅や市営住宅を総称して公営住宅と呼びます。

例外はありますが、県営住宅と市営住宅の入居資格はほぼ共通で、収入基準が月収15万8千円以下(高齢者や障がい者などの裁量世帯は、21万4千円以下)という条件があります。

どちらも収入の下限は設けていないため、申し込み時点で無職・無収入の方でも、申し込みが可能です。また、年金のみが収入源の高齢者や生活保護受給者も申し込みができ、著しく収入が低い場合、家賃の減免を受けることもできます。

ただし、低収入というだけで、申し込みができるわけではありません。公営住宅は住宅に困窮している方のためのセーフティーネットとしての役割も併せ持つため、持ち家がなく、住宅に困っていること(「住宅困窮要件」と言います)も入居条件となります。このため、持ち家などの不動産をお持ちの場合は、入居までに処分(売却)しなければなりません。

また、市内に居住もしくは勤務していること(「在住・在勤要件」と言います)も条件のひとつです。「市内に1年以上居住していること」など居住年数の制約を設けている自治体も少なくありません。ただし、自治体によっては、こうした「在住・在勤要件」を設けず、市外居住者であっても申し込みが可能な場合もあります。

入居資格は自治体によって異なりますので、詳細は所轄の窓口へお問い合わせください。

その他のQ&A

条件が合わずに入居できない場合は・・・

世帯所得が15万8千円(月額)を超過するなどの理由で入居条件を満たせず、市営住宅・県営住宅の申込みができない場合は、各都道府県や市区町村の「公社賃貸住宅」や「セーフティネット住宅」、「UR賃貸住宅」といった公的賃貸住宅の利用を検討してみましょう。
詳細は各団体にお問い合わせください。

公社賃貸住宅

公社賃貸住宅とは、国や地方自治体の出資によって設立された法人「地方住宅供給公社(略称:JKK)」が所有・管理している賃貸住宅を指します。
地方住宅供給公社の数は、2020年4月時点で、全国に37公社(都道府県:29公社、政令指定都市:8公社)となっています。
東京都の「東京都住宅供給公社」や、神奈川県の「神奈川県住宅供給公社」もその1つです。
公社賃貸住宅の大きな特徴として、
・礼金や仲介手数料が発生しないため、入居時の初期費用を抑えることができる
・18歳未満の子供がいる家庭や、高齢の方がいる家庭などは、優先的に申し込みが可能
という点が挙げられます。
全国の住宅供給公社一覧

セーフティネット住宅

住宅セーフティネット制度(最低限の安全を保障する社会的制度)の一環として経済的に困窮されている方をはじめ、高齢者や障碍者、子育て世帯、外国人、災害被災者など住宅にお困りの方々を対象に、安全かつ良質な住まいとして登録された住宅(セーフティネット住宅)を指します。
住宅確保要配慮者であっても入居を拒まれることはありません。
家賃や保証料の減免・補助が受けられる場合もあります。
セーフティネット住宅情報システム

UR都市機構

UR都市機構が都市公団から受け継いだ、全国約71万戸の賃貸住宅です。
UR賃貸住宅は新築を除き、多くの場合空きがある限り、無抽選・先着順受付で入居が可能です。
保証人だけではなく、礼金、手数料、更新料も不要で、割引制度も充実しています。
ワンルームタイプからファミリー向けまで、間取りの豊富さや広さも魅力の1つです。
UR賃貸住宅

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