公営住宅のメリット・デメリット
市営住宅のメリットとデメリットについて、以下のように要約できます。
公営住宅のメリット
- 礼金や更新料、仲介手数料などが不要(※)
- 近隣の家賃相場に比べ、安価な賃料で居住できる
- 収入に応じた家賃体系で、負担が軽減される
※連帯保証人不要の自治体もあります。身寄りのない高齢者の増加に伴い、国土交通省は2018年に公営住宅の入居に保証人を求めない方針を打ち出しました。これによって保証人規定を廃止し、緊急連絡先のみとする自治体も増えつつあります。保証人必須としている自治体であっても、事情によっては免除される場合がありますので、自治体の窓口でご相談ください。
公営住宅のデメリット
- 入居条件が厳しく、抽選や資格審査による選考もあり、民間に比べて入居までのハードルが高い
- 築年数が古い建物も多く、建物の老朽化や劣化が見られる場合がある
- 浴槽・風呂釜が未設置であったり、高層であってもエレベーターが設置されていない場合がある(※)
- ペットが飼えない
- 外国籍の住民も居る場合があり、文化的背景の違いなどによる齟齬がまれにある
- 住戸によっては、入退去時に浴槽・風呂釜の設置及び撤去費用が掛かる
- 家賃の滞納が3ヶ月以上続いたり、収入が基準額を超過した場合、強制退居処分を受ける可能性がある
- 収入変動により、前年度の収入に基づいて家賃が算出されるため、支払い負担が不安定になる場合がある
※近年では、各自治体が策定した公営住宅長寿命化計画*に沿って、エレベーターや浴槽が未設置の建物や住戸にエレベーターや浴槽を設置したり、高齢化仕様に改修したりといった居住性や安全性の向上に向けた修繕が順次行われています。
【用語の解説】
*長寿命化計画=公営住宅等について、中長期的な建替及び改善コストの縮減の観点から、耐用年数まで長期にわたって建物を良好な状態で使用することを目標に、各自治体が策定した点検予防・保全的修繕、耐久性の向上等に計画的に取組むための指針。