高齢者でも市営住宅に入れますか?
年金暮らしの高齢の方でも、入居資格に該当すれば、申し込みが可能です。
公営住宅への入居に際し、高齢者世帯や障がい者世帯には優遇措置が設けられており、他の世帯に比べ、入居しやすい状況にあります。
高齢者が賃貸物件に入居する際には、いくつかの不安要素が存在します。健康への不安や金銭面の不安、そして保証人の不安がその代表的な要素です。これらの要素から、高齢者が賃貸物件に入居する際には、オーナー側の慎重な審査や条件が課せられることがあります。
一方、市営住宅や県営住宅では高齢を理由に入居を断ることはありません。近年では、住宅に困窮している高齢者の増加を受けて、多くの自治体で、シルバーハウジングや、高齢者専用住戸の拡充を行っています。また、既存の住宅(団地)にエレベーターやスロープ、手すりなどを設置することで、高齢者が安心して居住できるような取り組みも順次進められています。
実際に、高齢者向けの住宅に特化した取り組みが行われている市町村もあります。例えば、大阪市では市営住宅の一部を高齢者福祉住宅として募集しており、高齢者特別設計住宅では、高齢者の生活に配慮した設計上の工夫が施されています。
このほか、近年では各自治体で連帯保証人廃止の動きも広がっています。これは、身寄りがなく、保証人の確保が困難という理由で入居ができない高齢者が増えたためです。国でも、2018年に国土交通省が公営住宅の入居に際し、保証人を求めない方針を打ち出しています。
とはいえ、未だに保証人規定を設けている自治体も少なくありません。しかし、総務省の資料によると、「連帯保証人を必須」としている自治体の約7割が、特例措置として免除規定を設けているという調査結果もあります。
保証人の確保が困難なご事情をお抱えの場合は、所轄の窓口へ一度ご相談されてみることをおすすめします。
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